コリスコ・グループにおける精神科学(霊学)自由大学への取り組み・大学時間/大学活動について

コリスコ・グループは、2018年6月3日、「医学と教育の共同作業」を専門分野とするグループ(eine Gruppe auf sachlichem Feld)として設立され、設立メンバーがすべて自由大学会員だったこともあり、当初より会員が全国に分散するグループとしての「大学時間」(クラッセンシュトゥンデ)のあり方を模索してきました。私たちが意識している課題領域は次のとおりです。

  • 講師の役割(大学会員との関係、ゲーテアヌムとの関係)
  • 翻訳の問題(既存の翻訳を使うか、新しく独自に翻訳するか)
  • 会場の問題(遠距離の会員のために、オンラインでつなぐ可能性を考慮するか)
  • 講義のスタイル(テキストの朗読か、自由に内容を伝達するか)
  • 国内外の他のグループの大学講師・会員との連携

私たちのグループでは、上記の課題について会員間で、またゲーテアヌム理事や指導部、国内の他の大学講師との話し合いを重ね、2019年3月30日に第1回(第1時間)を行い、その後もさまざまな形を試みながら、現在(2020年5月)、第10時間に取り組むに至りました。

この間の新型コロナウイルスをめぐる危機的状況から、オンラインによる可能性も模索し、コリスコ・グループの大学時間のあり方について一つの方向性が見えてきました。そこで、現在の私たちの基本理解と方向性を下記に要約し、関心のある方々と共有したいと思います。

コリスコ・グループの大学時間(クラッセンシュトゥンデ)について

  1. 講師は、他の大学会員と完全に対等である。
  2. 講師は他の大学会員に自分の知識を提供し、求められれば瞑想について助言を行う。
  3. 大学時間は、2020年は月に2回、基本的に2つの会場(すみれが丘ひだまりクリニック、ほりクリニック)で行い、必要に応じて別の会場やオンラインでの開催も検討する。
  4. ルドルフ・シュタイナーによる「精神科学・霊学自由大学第一学級」のテクストについては、現在、上松佑二氏、高橋巖氏、中谷三恵子氏(東京ミヒャエル支部)による翻訳が存在するが、翻訳された言葉もいわば「生きもの」であり、その時々の時間と状況、そして翻訳者の理解と状態によって原典から汲み取られるものが変化するという考えから、私たちのグループにおいてもその都度、講師である入間カイがテキストを翻訳し、これを大学時間に使用するものとする。自分たちの翻訳を「最善」とする意図はない。毎回のテキストは、事前に参加者に送付する。
  5. コリスコ・グループの大学時間では、「医学と教育の共同作業」に関わるグループのモットー(「かつて秘儀参入者たちの魂のなかには…」)との関連における精神的な深化を第一義とし、そこから地域を越えた精神的な連帯を構築するため、一人ひとりの参加者の意識的、積極的な取り組みを前提とする。
  6. オンラインで大学活動を行う場合は、知識伝達と瞑想の助言を行うのみとし、マントラを唱えることはしない。
  7. ゲーテアヌムおよび国内の他の講師や大学会員と連携し、世界の自由大学活動の発展に寄与する。